Tech Funの鈴木です。受託開発プロジェクトのPMやエンジニアを経験し、現在は新規事業を担当しています。
プロジェクトのPMとして多数の経験を積む中で強く感じたことは、プロジェクト成功のために一番大切なのは「人材」だという点です。そして、各プロジェクトの人材アサインに拘ることで、人材の力を最大限発揮し、さらに成功率を上げられるのではないか、と考えています。
HR Luckのコラム記事では、人材アサインに悩みを抱える方へ向けて、Tech Funが蓄積した様々なノウハウや事例を解説していきたいと思います。
今回は、適切な人材アサインを行うために必要な「人事情報とプロジェクト情報の一元化」についてご紹介します。
そもそも「プロジェクト」とは、特定の目的を、決められた納期や品質、予算の中で達成するための活動を指します。
したがって、プロジェクトにアサインする人材は、限られたスケジュールの中で確実に成果を出すスキルを持っていることが求められます。人員は同時期に複数のプロジェクトを兼務することもあれば、様々なプロジェクトへの参加・離脱を繰り返すこともあります。
もっとも、人材アサインの際に、要件を満たす完璧な人材が見つかることは稀です。「似た経験があるからきっとできるだろう」といった曖昧な憶測で、工数が空いている人材をアサインすることもありがちです。
一方で、一人ひとりの人材は、決してプロジェクトを成功させることだけを目標に働いているわけではありません。プロジェクトへの参加を通じたキャリア形成や、各種スキルの研鑽、報酬など、多様な目的意識を持って参加しているはずです。
そのため、プロジェクトで求められている役割が、必ずしも個人の目的意識とは一致しないケースも出てきます。
会社としては当然プロジェクトの成功を目指しますが、そこに参加する人材が、自分に合わないプロジェクトだと感じたり、本来やりたくない業務だと感じたりすれば、モチベーションが減退します。仕事のパフォーマンスは大きく下がり、最悪の場合はプロジェクトの失敗や離職に至ることもあります。
この「プロジェクトと個人のそれぞれの目的の不一致」が、人材アサインというタスクにつきまとう永遠の課題です。
それでは、どうやったらこの問題を解決することができるのでしょうか?
素朴に考えれば、「人材アサインを行う際に、プロジェクトの要件と、人材のキャリアプランの両方を考えて、最適化を図ればよい」となります。
それが簡単にできればよいのですが、ここで組織の壁が立ち塞がります。
人材のキャリアプランなどの人事情報は基本的に人事部が管理する情報であり、プロジェクトに関する情報はプロジェクトを動かす現場にある情報です。
両者は別々に管理され、情報を更新する担当者も異なれば、使用するツールやデータのフォーマットもバラバラなことが多いです。一時的に突き合わせを行ったとしても、別々に管理や更新が行われれば一瞬で情報は古くなります。
社員が数人といった小規模な組織であれば、明文化された情報が無くても関係者が対面で協議すれば済むものの、人材やプロジェクトの数が増えるとともに、考慮しなければならない情報が指数関数的に増大していきます、
そのため、人事情報とプロジェクト情報を管理するメンバー全員が意識の一致をはかり、情報の一元的な管理や継続的な更新を行い、人材アサインを行う際に常に利用できる状態にしなければなりません。組織のカルチャーとして、情報のメンテナンスや利活用を当たり前のこととして行っていく必要もあります。
ここで事例を1つ見てみましょう。
あるシステム開発会社は、常に数十のシステム開発プロジェクトを受託していました。
この会社では、プロジェクトにアサインする人材を決めるとき、まず従業員の中から工数の空いていそうな人員を候補にし、各人員にヒアリングを行い、本当に空いているかどうかを確かめます。その後、各人員の現場で評判をもとに営業やPMらがすり合わせを行い、配置案を作成していました。
この業務には多大な工数がかかっていたものの、口頭での情報共有だったため考慮漏れが発生しがちでした。また、複数のプロジェクトが重なったり、緊急で増員が必要になったりした際は、各所からの情報の突き合わせを行う余裕もなく、勘にも似た楽観的推測で決定することもありました。
結果として、プロジェクトが開始した後にミスマッチが判明し、他のプロジェクトから人員をローテーションしてもらったり、業務委託の方に入ってもらったりして、その場を凌ぐことが多発していました。
人材アサイン業務に大きな課題を抱えていることは社内でも長年問題となっており、やがて経営陣や関係各所の責任者が集い、解決に向けて重い腰を上げることになりました。そして最終的に出た結論は、「人事情報とプロジェクト情報を1つのExcelファイルにまとめる」作業を行うということでした。
Excelには、人材のスキルや経歴、キャリアプランと、プロジェクトの現在の状況やポジションの要件を一覧で見えるようにし、情報は常に最新の状態にアップデートするように努力しました。部門をまたぐ情報や、今まで明文化されていなかった属人的な情報も多く含まれていたため、作業には時間を要しました。
それでも、この作業を行ったことにより、アサインに必要な情報が一元化され、関係者が必要な情報をすべて把握できるようになったため、複数プロジェクト間でのアサインの調整が行いやすくなりました。
メンバーもスキルやキャリアプランを考慮してもらえたため、アサインされた理由に納得感を持つことができました。プロジェクトの現況が可視化され、経営視点でも大きなメリットがありました。
もっとも、データのフォーマットはExcelだったため、データの入力や更新作業などの一定の運用コストは発生しました。
ここまで見てきた通り、適切な人材アサインを行うためには、人事情報やプロジェクト情報など、必要とされる様々な情報を部門横断で一元化し、常に把握できる状態にすることが重要です。
とはいえ、Excel管理は煩雑で手間もかかります。データの入力や分析をしにくく、作業ミスも起こしやすいです。
そこでTech Funが開発したのが、人材アサイン管理システム「HR Luck」です。
HR Luckを導入すれば、データの集約や可視化、分析がしやすくなり、リアルタイムでの更新や、関係者間での情報共有も容易になります。より最適な人材アサイン、効率的なプロジェクト管理、迅速な意思決定を実現できるため、プロジェクトの成功率を高めることができます。
プロジェクトの人材アサインに悩まれている方に、HR Luckをお勧めします。すべての機能を無料で利用できるフリープランも用意しています。導入の際は担当者が丁寧なサポートを行っておりますので、お気軽にご相談ください。
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