Node.js環境構築(Windows版)
目次
1. 概要
2. Node.js環境確認
3. Node.jsのインストール(nodist編)
4. まとめ
5. おまけ(Node.jsのインストール(公式編))
1. 概要
Node.jsの環境を構築しておくことは、近年のWeb開発において、ほぼ必須と言えます。
近年のWeb開発に使われているReact.jsやVue.js、Electron等のライブラリやフレームワークは、「npm(Node Package Manager)」というパッケージ管理ツールでインストールすることが推奨されています。
このnpmは、Node.jsの環境構築をすることで導入できます。
Web開発に必要なJavascriptライブラリやフレームワークを使用する必須要素として、Node.jsの環境を構築しておきましょう。
本記事で構築する開発環境は、以下の通りです。(2019/02/02時点)
# | # | バージョン |
---|---|---|
Node.js | 10.15.0 LTS | |
バージョン管理 | nodist | v0.8.8 |
OS | Windows | Windows10 Home 64bit |
1-1. Node.jsのバージョン
Node.js公式サイトのダウンロードページでは、LTS版と最新版が選べるようになっています。
Node.js公式サイト
要旨をまとめると
LTSは、長期の保守運用が約束されているバージョン
最新版は、安定性を約束しない代わりに、機能を追加したバージョン
ということになります。
今回は安定性を重視し、LTSを使用します。
1-2. バージョン管理
Node.jsはバージョン管理をすることを前提に環境を構築します。バージョン管理ツールを用いることで、複数のNode.jsバージョンを使い分けることができるようになります。
バージョン管理がほとんど必須である理由は、主に2つあります。
1つ目は、Node.js自体の開発が活発で、バージョンアップ頻度が高くなっているためです。マイナーバージョンの変遷を見ると、ペースの早さがうかがえます。
バージョン | リリース日 |
---|---|
4.0.0 | 2015-09-08 |
6.0.0 | 2016-04-26 |
8.0.0 | 2017-05-30 |
10.0.0 | 2018-04-24 |
10.15.0 | 2018-12-26 |
Node.jsの変更履歴
2つ目は、AWSやFirebase等のクラウド上プラットフォームとローカル環境のバージョンをそろえやすいためです。クラウド上プラットフォームは、Node.jsのバージョンアップが頻繁でなく、旧バージョンでの検証が必要となります。その場合でも、バージョン管理ツールがあれば、手早く対応することができます。
Node.jsのバージョン管理ツールとしてWindowsOSはnodist、MacOSはnodebrewなどがあげられます。今回は先に挙げた通り、nodistを使用します。
Node.js自体のインストールも、このnodistで行います。(純粋なNode.jsだけをインストールしてみたいという場合は、最下部の5. おまけ(Node.jsのインストール(公式編))を参照してください)
以上が概要です。
では、Node.jsの環境構築へ進みましょう。
2. Node.js環境確認
まず、現在使用しているWindowsにNode.js環境があるか確認しましょう。
2-1. コマンドプロンプトを起動
キーボードのWindowsマークのボタン+Rを押下し、コマンドプロンプトを起動しましょう。
2-2. Node.js環境確認
コマンドプロンプトに、下記のいずれかのコマンドを入力し、Enterを押下しましょう。
node -v node --version
結果
インストールされている場合
このようにバージョンが表示されている場合はすでにインストールされています。
インストールされていない場合
このようにバージョンが表示されていない場合はまだインストールされていません。
生のNode.jsインストーラーによるNode.jsがインストールされていると、バージョン管理ツールによるNode.jsと生のNode.jsのどちらがアクティブに運用されているか分からなくなります。
今回はnodistでインストールするため、この確認手順で生のNode.jsがあった場合は、アンインストールしておきます。
3. Node.jsのインストール(nodist編)
先述の通り、Node.jsのバージョン管理ツールであるnodistを用いて環境構築を行います。
nodistは任意ディレクトリに.node-versionファイルを設置することで、Node.jsのバージョンを自動的に切り替えることのできる優れものです。
nodist以外にもNode.jsバージョン管理ツールはありますが、複数の管理ツールを導入してしまうと、アクティブに運用されているNode.jsが分からなくなるため、管理ツールは一つだけ選んで運用するようにしましょう。
3-1. nodist, node, npmがインストールされていないことの確認
ここからは画面表示にGit Bashを用いています。
事前にnodist, node, npmがインストールされていないことを確認します。下記のコマンドを入力し、Enterを押下しましょう。
nodist -v node -v npm -v
これでnodist, node, npmがインストールされていないことを確認できました。
3-2. nodistのダウンロード
nodist公式サイト
から最新版をダウンロードします。
3-3. nodistのインストール
1でダウンロードしたインストーラーを開き、nodistをインストールします。
上記画面が表示されるので、next ボタンを押下しましょう。
利用規約画面です。問題がなければ I Agree ボタンを押下します。
インストール先のフォルダを指定します。指定したのち、Install ボタンを押下します。
インストール完了画面です。Finish ボタンを押下すると画面が閉じます。
3-4. nodistのインストールの確認
nodistがインストールされているかを確認します。下記のいずれかのコマンドを入力し、Enterを押下しましょう。
nodist -v nodist --version
結果
上記のようにバージョン情報が表示されれば、無事インストールが完了しています。
3-5. Node.jsのインストール
それでは、nodistを用いてNode.jsのインストールを行っていきましょう。
まずは、下記コマンドを入力し、インストール可能なNode.jsのバージョン一覧を表示します。
nodist dist
結果
上記のように、Node.jsのバージョンが表示されます。画像では最新のバージョン20件分のみ表示するようにしています。
それでは、10.15.0 のNode.jsをインストールし、バージョンの確認を行いましょう。
nodist + v10.15.0 node -v npm -v
結果
npmと指定バージョンのNode.jsがインストールされていることを確認できました。
3-6. npmのアップデート
先ほどの手順で確認した通り、Node.jsをインストールすると、npmが同時にインストールされます。
Node.jsと同梱のnpmが最新のものとは限らないため、npmを最新版にアップデートしましょう。
npm update -g npm npm -v
結果
同じバージョンでしたので、npmは最新バージョンということが確認できました。
4. まとめ
Node.jsの環境構築についてまとめました。
今回はnodistの機能については深く触れませんでしたが、開発時に複数のバージョンを管理できるようになりお勧めです。
また、公式から生のNode.jsをインストールする方法もおまけとして載せました。
これからNode.jsの環境構築をされる方は利用目的に合わせて、是非、どちらのパターンでもインストールができるように挑戦してみましょう。
5. おまけ(Node.jsのインストール(公式編))
おまけとして、バージョン管理をしないで、Node.jsだけ入れてみる場合の手順です。
ここでは公式HPが配布している実行ファイルを用いて、Node.jsのインストールを行います。
5-1. Node.jsのダウンロード
Node.js公式サイト
から、10.15.0LTS 推奨版をダウンロードします。
5-2. Node.jsのインストール
1でダウンロードしたインストーラーを開き、Node.jsをインストールしましょう。
利用規約画面です。問題がなければ I Agree ボタンを押下します。
インストール先のフォルダを指定します。指定したのち、Nextを押下します。
カスタムインストール画面です。今回は変更する必要がないため、そのままNextを押下します。
インストール確認画面です。今までの設定に変更がなければInstallを押下します。警告が出た場合は、はいを押下します。
インストール完了画面です。Finishを押下すると画面が閉じます。
5-3. Node.jsのインストール確認
コマンドプロンプトを起動し、下記のいずれかのコマンドを入力してください。
command prompt node -v node --version
結果
バージョン情報が確認できれば、Node.jsのインストールは成功しています。